2019年に高校3年生ながら日本代表に選出され、その後日本男子体操のエースとして活躍する橋本大輝選手。
その華々しい経歴の過去には、持病やケガとの苦しい戦いがありました。
この記事では、そんな橋本選手の持病とこれまでのケガを一覧で紹介します。
橋本選手の経歴
橋本大輝選手は、2001年8月7日生まれ千葉県成田市出身の体操選手です。
2019年の世界体操競技選手権では、史上2人目となる現役高校生として日本代表に選出されました。
2021年の第75回全日本体操個人総合選手権や、第60回NHK杯体操選手権で優勝し、2020年東京オリンピック体操競技の日本代表に選出。
東京オリンピックでは、男子団体で銀メダル、男子個人総合・種目別鉄棒で金メダルを獲得しました。
日本代表選手が個人総合で金メダルを獲得するのは史上5人目、
日本体操通算100個目の記念すべきメダルとなりました。
2024年パリオリンピックでも、男子団体総合で岡慎之助、菅和磨、谷川航、杉野正尭選手らと共に男子団体総合で金メダルを獲得。
男子個人総合では6位の成績を収めました。
橋本選手の持病・ケガ一覧
輝かしい経歴を持つ橋本選手ですが、数多くの持病を抱えています。
喘息
幼少期から喘息の持病を持っており、特に長時間の練習や高強度の演技では呼吸が苦しくなることがあるという橋本選手。
喘息は、気道が炎症を起こすことで呼吸困難や咳、喘鳴(ゼーゼー・ヒューヒュー音)、胸の圧迫感などが生じる慢性の呼吸器疾患のことを指します。
症状を管理しつつ、耐久力を高めるトレーニングで対策しているそうです。
アトピー性皮膚炎
橋本選手は幼少期、体が弱くアトピー性皮膚炎を患っていたようです。
幼い頃から体を動かすのは大好きだったが、アトピー性皮膚炎やぜんそくを患い、よく熱を出した。
引用:読売新聞オンライン
アトピー性皮膚炎は、慢性的なかゆみと炎症が特徴の皮膚疾患です。
皮膚が乾燥しやすくなり、バリア機能が低下して、アレルゲンや刺激物が体内に入りやすくなるため、炎症が繰り返されます。
橋本選手は2024年パリオリンピックの際、「肌が荒れているのでは」と一部で話題になっていました。
大人になって症状は治まっているそうですが、
体調やストレス、乾燥などによって少し肌が荒れてしまうことがあるのかもしれません。
アレルギー性鼻炎(花粉症)
鼻炎は、鼻腔の粘膜が炎症を起こし、くしゃみ、鼻水、鼻づまりなどの症状が見られる疾患です。
アレルギー性の場合、花粉やダニなどが原因で、免疫反応によって炎症が引き起こされます。
橋本選手の場合は花粉によってアレルギー反応が出るそうです。
花粉症のつらさに共感できる人も多いのではないでしょうか。
11月5日20時放送の『踊る!さんま御殿!!』に「体調すぐ悪くなる有名人」として登場した際にも、
「演技中にばれないように…」と自身の経験を語っています。
右中指の靱帯損傷
2024年パリオリンピックの前哨戦となる国内大会の練習中、
橋本選手は右中指の靱帯を損傷しました。
靱帯は骨と骨をつないで関節や指を支える部分で、強く引っ張られたり、急激な力がかかったりすることで損傷します。
オリンピック開幕2か月半前の出来事でしたが、メディアの取材に対して「これまでの練習量と内容に、絶対的な自信がある。」と語った橋本選手。
その言葉通り、負傷した期間にも、自分ができることを冷静に実行していました。
薬が飲めない理由を考察
数多くの持病をもつにも関わらず、橋本選手は薬を服用していないそうです。
その理由は一体何なのか、考察してみました。
スポーツ選手が持病を抱え、多くの薬を飲めない場合には、以下のような要因が影響していることが考えられます。
ドーピング規制
プロのスポーツ選手には、世界アンチ・ドーピング機構(WADA)により、多くの薬物が禁止されています。
これには、通常の治療に使われる薬も含まれるため、選手が治療のために薬を必要としていても、ドーピング違反を避けるために制限される場合があります。
例えば、アレルギー性鼻炎の治療に効果的な抗炎症薬も禁止リストに含まれることが多く、
代替治療法を選ぶ必要があります。
持久力やパフォーマンスへの影響
特定の薬は、筋力やスタミナへの影響や、倦怠感や集中力低下といった副作用が懸念されます。
アスリートにとっては競技中のパフォーマンスが非常に重要です。
薬の副作用によってパフォーマンスが下がるリスクがある場合、服用が避けられることがあります。
たとえば、抗ヒスタミン薬や鎮静作用のある薬は、集中力や反応速度に影響することがあるため、慎重に使用されます。
腎臓や肝臓の負担
スポーツ選手は激しいトレーニングによる負担も大きく、特に腎臓や肝臓に負担をかけやすいです。
多くの薬は腎臓や肝臓で代謝・排出されるため、これらの臓器に負担がかかると、筋肉回復や疲労回復にも影響が出ることがあります。
薬の種類にもよりますが、臓器への負担を考慮して使用が制限されることがあります。
まとめ
日本体操金メダリストである橋本大輝選手は、喘息、アトピー、鼻炎など多くの持病を抱えています。
にもかかわらず橋本選手は薬を服用していません。
詳しい理由は分かりませんが、体操選手としてのパフォーマンスを最大限発揮するためではないかということが推測できます。
体操という競技に全力を注ぎ、日本の体操界を盛り上げる橋本大輝選手。
今後の活躍にもぜひ注目していきましょう!